インジ職人の00(ダブルオー)さんが制作されたインジです。
一見すると普通のオシレーターですが、このインジでは3つの通貨間のに生じるサヤを表示します。例えば下のチャートをご覧ください。
赤い縦線を入れた部分では、00-Arbitrageのラインが大きく下落しています。
この時(2019年10月21日11:25)のドル円、ユーロドル、ユーロ円の価格を見てみましょう。
ユーロドル:1.11779ドル
ユーロ円:121.456円
理論的にはユーロ円の価格は、
ドル円108.648円×ユーロドル1.11779ドル=121.446円
となるはずなのですが、実際のレートは121.456円と1.0pips多いです。
つまり、理論値と実際の価格に歪み(サヤ)が生じているわけです。
この歪みを狙うのが三角アービトラージという手法で、00-Arbitrageは三角アービトラージが機能するか、どれくらいのサヤが狙えるかを検証するためのインジとなります。
三角アービトラージとは
三角アービトラージとは、通貨ペア間にサヤが開いた際に、関係する3つの通貨ペアのポジションを同時に持つことでトータルのリスクをゼロにして、サヤが閉じた時に全部を決済して利益を出す手法になります。
この画像では、サヤが開いた際にユーロポンド、ポンドドル、ユーロドルの3つの通貨ペアのロングポジションを保有して、サヤが閉じた時に全部決済すれば利益になることを示しています。
ポジション管理をしっかりとすれば実質的に「両建て」の状態になりますので、為替変動リスクがゼロで利益が得られるという点で非常に魅力的な手法です。
しかしながら、現在の相場ではそれほど大きなサヤが開くことは稀です。
3通貨ペアで同時にポジションを取りますので、それぞれの通貨ペアでスプレッドやスリッページが生じることを考えると、少なくとも5pips程度の開きが欲しいところです。
しかし、通常の相場ではそれほどの開きはかなり珍しいかと思います。
発生するとしても何らかのショック級の動きがあった時になりそうです。
また、サヤは一瞬で閉じることも多いので、手動でこのアービトラージをやるのはまず無理です。専用のEAが必要になります。
EAが気になっていた
私も以前EAが気になって購入を考えたことがあります。
「日本のMT4業者はスプレッドが狭いから、オアンダあたりで稼働させたら勝てないかなぁ?」
と目論んでいたのですが、やはりサヤがスプレッド以上に広がることは稀なことや口座凍結のリスクを考えて購入を辞めました。
可能であれば、業者間の三角アーブができるのが一番ですが、それは難しいようです。
パラメーター設定画面
サヤを見たい通貨ぺアの組み合わせを指定することができます。